寒い冬の大雨の日にな、いよいよ俺の意識も朦朧としてきて、よ。シロウと同じだ。見知らぬやつに突然、「生きたいか?復讐したいか?…吸血鬼として、生を得たいか?」って言われてな…。一も二もなく御願いした。俺が吸血鬼なのは、それからだ。父親を含む村人全員を失血死させて村を出た。…あんなに不味い血は、なかったな…。軍の20年前の調査記録にもあっただろ?山奥の集落で、村人が全員不詳の死を遂げていた事件だ。軍が吸血鬼の存在をつかんでるのは、あの事件のせいかもしれない…。すまないな。