─── んの程度でっ…!
[じわりと身を蝕む熱が意識を戦いへと引き戻す。
戦舞台の遥か上空へと跳ね上げられた身体を強引に回転させ、草履の裏に花弁を沿わせた]
墜ちるもんか!!
[ひとつ、ふたつ、みっつ。
上空から真直ぐに、三度踏み込みを行い、落下速度を加速して行く。
眼下にただの点であったものが徐々に緋色を示し行き。
袖から出した両手を頭上で合わせ握り込むと、彗星の如き勢いで駆け落ちて、ガートルートの頭を狙い振り下ろした。
ただ、実際は狙いの精度が高くないため、握り込んだ両手は彼の左肩へと落ちる*]