ママ! ママ![ 続いて視線が向かう先には……何もない。 何もないが、確かに少年テオドールはそこに向かって話しかけ、 まとわりつき、手をつなぐ。 ][ 少年テオドールだけではない。 「父親」もまた、そこに透明な人間が居るかのように話しかけ、笑いかける。 奇妙な光景だった。 まるで、そこに居た人が、かつて居たという事実だけを残して、 ぽっかり消えうせてしまったとでも言うような>>0:404。 ][ だが全ては、テオドールの目覚めと共に途切れて。 ]