[関係に変化が起きたのは、それから半年近く経った秋のことだ。ある日、剣試合で完膚なきまでに叩きのめされたことがあった。公式の手合わせではないとはいえ、完全な敗北を喫した初めての経験。悔しくて悔しくて、行き場のない怒りと不甲斐なさとで、部屋に入るなり塞ぎ込んでベッドにうつ伏せて、休日なのを良いことに丸々二日そこから動かなかったのだ。食事も取らなかった。]