[竪琴のように響き、そして肉眼として広がる真珠色>>*34
それがただの色でないことは理解しながら、なんら躊躇はしない。]
…それが、ヴィンセントの、命の輝きとするなら、柔らかい色だな。
[厭うでも揶揄るでもない。ただ率直な感想のようにぽつりと述べる。
頬に、腕に、そして風の刃ごと叩き落とすようにふるわせた足にピシリと罅割れるような切り傷を生みながら、確かな感触とともにヴィンセントの胴部を蹴り飛ばし―――そして追撃…なんかできず、蹴り飛ばした場所とは違う場所に自分も落下して、結果的に、最初の立っていた位置と入れ替えるような形となったか。]