人狼物語−薔薇の下国

381 四君子繚乱


【赤】 雷華の僕 ルートヴィヒ

[狙う獲物へと距離を詰め、牙を届かせようというのはこちらもあちらも同じこと。
数度宙を蹴った雷狼が水面に近づけば、とたんに水面から伸び来る無数の花茎。
雷狼の足が、行く手阻まれる度にバチリと火花を散らすが、構わずに絡みついてくる蓮に、男は目をやりぐっと下肢に力を込める。]

 ッ、

[雷狼の背を蹴り、跳ぼうと思った。
しかしそれを寸前に留める。

それは、空中を狙われる恐れを加味した故の行動だったかもしれないし、あるいは…
正面から向ってくる花神を、受けて立ちたいという衝動に飲まれたからかもしれなかった。

構えたサーベルに左の指先で触れると、バチリと金属が帯電する。]

 ッ、ハァッ

[気合を込めるように腹から声を出して、見据える瞳は蒼銀に燃え*]

(*38) 2015/10/10(Sat) 22:50:55

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