試練の直前、貴方に聞きましたよね。――望みを叶えるために、他人を踏み躙る覚悟はあるのかと。[あの時は、彼の返事を聞く事はできなかった。けれど、彼が“蛇”の言う危険な魔女であるという事実が、その答えを告げているような気はしている]私には、あります。必要とあらば、貴方の事も踏み躙るつもりです。[あえて腹の内を明かしたのは、彼に対する共感か、それとも信頼か。いずれにせよ、彼の耳にやさしい言葉ではなだろう、という自覚はある。一度ゆるく目を伏せて、コンラートへと視線を向けた]