やられたっ……!
[つまりは、囮だったのだ。
ノトカーが選んだのは、一撃を正面から受け止めての防御ではなく]
そこか!
[今現在の位置からすればほぼ真上。
声>>*32が聞こえた方を見上げれば、旋風の巻き上げた瓦礫を受けながらもそれを突破し、こちらの眼前まで迫るノトカーの姿があった。
瓦礫によるダメージは目論見通り、なれど負傷を厭わぬ強行突破は、奇しくもノトカーを一番風の穏やかな部分――"目"の位置へと飛び込ませていた]
おおっ……!
[突きこんだ姿勢から両腕をどうにか持ち上げつつ、旋風の範囲を凝縮して気圧によるクッションを作ろうとする。
しかし、それらは体当たりの衝撃を幾らか和らげはすれど、勢いを殺すには至らぬだろう。
最終的には半ば後方へ倒れ込むようになりながら、体当たりを受けることとなる*]