――よく跳び込んだ。
[冬の領域の内側、蓮魔と護花にも視認出来ぬ空間に一人と一柱。
足に刻まれた赤を見やりつつ、ぽつと零した言葉は、ハルトの耳にのみは届いたかもしれぬ。
表情変えぬままの抑揚乏しき声、意味を正しくは捉えられなかったかもしれないが]
さて、手の届く距離まで来たが。どうする?
[水の護りを得た所で、少年の動きは止まったようにも見えた。
氷華にとって結界は無害、そして躊躇う理由もない。
鋭き細剣持つ右手を前に、少年へ切っ先突き付け半身の構えを取る]
[接近戦は不得手、なれどこの状況ならば一番効果的とばかりに、少年の肩向け細剣で突きを放った*]