[それはもしかすると、分かりやすい形での最も近い、目標と呼べるものだったのかもしれない。同学年。同じ寮。近いくせに……悔しい程に遠かった、最初の頃。1年が過ぎ、2年が過ぎて、少しずつ努力の成果が出始めた。成績で彼と肩を並べることもあっただろう。あと一歩のところで、したたかに打ち負かされたこともある。そういう時は、「次こそは負けねェ…!」とお決まりの台詞を言い放ったものだ]