…………スノウ。
私は、その、……………ダメだ。
[声が掠れた。
目頭が熱くなって、それでも笑おうと
スノウに近づいては膝をついて
その毛並みをそっと撫でる]
私は、私の体は、もう終わり。
……コールドスリープが終わったら
夢の中で咲かせた分の種が芽吹いて
沢山の花が咲くだろう。
私の体を、土壌にして。
それを回避できると、思えないんだ。
それを託して良いかも、分からない。
[娘は、純粋なコラサーヴ人ではありませんから。
個が潰える時、皆と共に共鳴できませんから。
水と光だけでは、花たちの養分を
賄ってやれませんから。
だから食事を摂る必要があった。
食事を摂らぬまま、強烈にリアルな夢の中で
芽ぶかせようとした花がすべて咲いたら?
いや、咲くのだ。
それが分かるからこそ]