― とある朝:練武場 ―[木剣同士がぶつかり合う、高い音。 がらんとした練武場に、普段よりずっと大きく響く。 斬り下ろした剣はいなされ、外へと流れた。 目標を失った体が、前へ泳ぎそうになる。] 、っ ―――![背後で生まれた風圧に、背筋がぞくりと粟立つ。 高揚する心とは裏腹、 体は冷静に型をなぞって動いていた。]