ッ……!
[ノトカーの視界も瞬時に砂礫に飲み込まれ、ぶつかり合った影は徐々にその形を崩していく。
壁にしていた影は構えられた槍にも貫かれることだろう。
そうなってしまえば一溜まりもない、影は直ぐに地へと落ちる。
ただ、そこにノトカーの姿は無い]
届けぇッ!!
[空中に固定した影はもはや背側しか残っていない。
軽い瓦礫とは言え、旋風に煽られたそれらがぶつかる威力は油断ならず、いくつもの瓦礫に打ち据えられながらもノトカーは残っている足場の影を蹴った。
狙うは旋風の中央、渦巻く風の突破と体当たりを目論んだ声が響く**]