成る程、なら、その口の悪さも、親父ゆずり...[ 親父の教え、というディークの言葉に対する揶揄するような口調は、投げつけられた靴を避ける反射的な動きのために途切れた。直後、一瞬外した視線の先からディークの姿が消え、鋭い爪を剥き出しにした狼の脚が、空中から襲ってくる ]つあっ...!こんの...!![ 咄嗟に刀を袈裟懸けに揮ったが、刃が届く前に、狼の爪が右肩に食い込んで肉を抉った ]