― 夜襲前 ―
[ これまで押さえて来た物を放つように激昂したテオドール>>323は、
天幕の外まで漏れそうな声でそう叫ぶと、ふいに力を抜いてソファに身を預けた。 ]
……過去へ戻るのは。
この時間軸で7度目になる。
[ それは6度も失敗したと言う告白に他ならない。
自嘲じみた笑みが浮かんだ。 ]
戻れるのは決まって……今からで言うと3年前になるか、その春嵐の日。
それが……1周目の俺の生まれた日だ。
……だが、やり直せるのもたぶんこれで最後だろう。
俺の体はもう持たない。
ベリアンに、俺を屍鬼化するように言ってあるゆえ、
それが間に合えば、これからも何度でもやり直す事は可能かもしれぬが。