拳で直接殴れてないからわからんな。
[投擲したものの、拳で貫くような感触がない以上、手ごたえもわからぬ。
ただ倒れてないことであれば深く考える必要もない。
石をさらに拾うよりも、選んだのは、矢を改めて番える男への肉薄。わずかに屈むように姿勢を変える]
ふんっ…!
[最中にきた三連の矢。顔にかかるものだけが払い抜けるように拳で凪ぐが、残りは放たれるに任せ、ガキンッ。と筋肉と矢がぶつかり合う音がする。
衝撃をそのまま受け止めるのに顔を顰める――回避するという考えよりも、よりはやく動くことを選んだ...は、真珠色の矢は力を尽くしたように落ちていくのを見とめることなく、その足で、飛翔する。]
とぉりやぁぁぁ!!
[体を捻り、上下に、左右に、体を回転させながら、空中のヴィンセントより高く飛び上がり、そして重力に従って落下する勢いも合せて、放つ、空中回し蹴り*]