[追撃を覚悟し構えた刃は、思いの外あっさりと引かれ>>*21、呆気にとられるより先に、背中の雷獣の助けを借り、体を跳ね上げ起き上がる。片膝を付いたままの低い姿勢は、即座に大地を蹴り次の一歩を踏むための構え。かけられる言葉>>*22にぞくりと駆け抜けたのは、人ならざるものに対峙した、畏れか。まるで牙を剥いた獣のように、男の口角が釣り上がる。] …俺に与えた一瞬の間。 後で後悔すれば良い![吠えると同時、右腰のホルスターから小型拳銃を引き抜いた。]