[幻燈師の攻撃が止むよりも早く。 とぷん、という音と共に、蛇竜の身は繭の如き海水に包まれた。 到達した風の刃は水を飛沫かせはするが、その奥へ到達する頃には大きく威力を減じていた][その内側で、蛇竜は身を低く屈める。 そして、水繭が弾ける――召喚主の足元向けて、蛇竜を弾き飛ばす方向に。 ほとんど腹這いに滑るような有様で、無様もいい所だったけれど] はあっ![直後、身を跳ね起こすようにしながら主へ向け振るったのは、革鞭から切り離して手中へ握り込んだ鉤爪**]