ちっ![放たれる矢の速度が通常よりも早い。右手に仕込んだブレードを顕現させるには間に合わず、鎧の強度を以て矢を受けることになった。掲げた右腕に一度矢が突き刺さり、衝撃を与えた後、矢は地面へと落ちていく]追い風……いや、加速、か?[だとすれば、やはり彼女は。過る思考を振り払い、居場所を変える相手へと意識を戻す。相手が向かうのは滝より溢れた水が流れる場所。どうやら足場の悪いエリアへと誘導したいようだ]