……あんた、42年前にムスペルヘイムで
迷子の赤髪の子供、送ってやろうとしなかったか?
[本人なのかもしれないが、別人なのかもしれない。
こちらからそれを確認する術はないから。
言いたいことを、伝えたいことを、伝えたいだけ。
ただの自己満足。]
ごめんな あの時無駄足を踏ませて
俺は『被験体』で『人狼』で『殺処分』だったから
帰る家は、なかったんだ
[植民地惑星ムスペルヘイム。
奴隷の多いあの星で、比較的綺麗な格好をした男性。
今だから思う。
見慣れない格好の彼が、自分の捜索隊のメンバーだったのかもしれないと。]