さて、お互いさんに全力出せるようになったようだし。
……やると、しますかねっとぉ!
[宣と共に、再度、地を蹴り駆ける。
どちらにしても、懐に飛びこまなくてはならないのはこちら側。
もっとも、長柄を使う相手はそれを阻もうと動くが常。
ならばどうするか、は単純明快]
……雷速!
[小さく紡ぐのは、術の言霊。
自身に宿る雷の気と刃のそれを呼応させて発動させる、身体強化の術。
駆け出した直後は先と変わらぬ速度のまま、向こうの間合いぎりぎりに迫った所で速度を急激に上げて]
ほらよっと!
[軽い掛け声と共に地を蹴り、女の左側面へと回り込む。
低く構えた姿勢から繰り出すのは上へと切り抜ける強襲の閃。*]