[ぽとり、と天命石の滴が靴に落ちる。それはすぐに結晶化し、新たな冷気を生み出した。] だからこそ、試練の相手にふさわしいともいえる。 そなたのような力ある者と相まみえたことに感謝しよう。 ―― 参る![宣言と共に開始した疾走は、すぐに人の走力を超えた。鏡のように凍らせた大地を氷のブレードで滑り、ローランドめがけて疾駆する。構えた右の鞭は氷を纏って太く長く変化し、さながら槍のような様相となっていた。**]