[なにぶんお嬢はテンパっていたので、フェリクスの話をあまりちゃんと聞いていなかった。
いっぱいいっぱいになりながら、伝えなければならないと思ったことを言い募る]
わたくし、も、もっと、ちゃんといたしますの。
ちゃんと……あ、お部屋とお洋服、ありがとうございましたの。
ああでも、あの時着ていたのは決してわたくしの趣味というわけではありませんでしたのよ。
……あっ、でも、アイリちゃんのせいでもございませんし!
だからと言って、アーヴァイン様に悪気があったわけでも……。
[テンパっている上に、お嬢のフォローは全方位に向かうので、余計にわけがわからない]
ええと、ですから、その……。
[許容量オーバーになって、お嬢がオーバーヒートしそうになった、その時、ようやくフェリクスの声はお嬢の脳に到達した]