おれはアーヘンバッハ殿のところへゆこう。[暴風ダーフィトには、おせっかいは焼かぬと決めたが、異国の軍師《ジークムント》には手を出すつもりでいる。まだ会わぬ同胞《フェリクス》が助けはいるかと尋ねていたが、ジークムントから届く声を聞けば、彼が意識の冥みへ堕ちかかっているのはわかる。同胞はおそらく白兵戦の経験がないのだろう。それに、ジークムントのタイプは支援を要請される前に強引に攫いたい気をそそるのだ。] 手遅れだったら、吸い尽くすし。