― 月の舞台 ―[全てをぶつけるとの宣と、激しく迸る雷光>>*10。 敗北を予期させるには十分な力であったが、鎧による身の守りを捨て、臆する心を置き去りに、蛇竜は駆けた] ――――っ![目映い光の先、斬り込んだ切っ先に手応えはあった。 雷鳥竜の手にする扇を裂き、更にその先の肩の傷まで、刃は達する。 そして嵐の如く降り注ぐ水が、雷光と血を霧散させて洗い流し]