[現した竜身は、主たる男の誠意に応じるためのもの。
その身覆う羽色が人身であった際に持っていた扇の色だと一目で分かろうが。
空を舞ったはずの扇がどうなったかまで対峙する主に気付く余裕があったかどうか。
あったならば、扇がそのまま翻る翼へと変じる様を見止められただろうけれど]
あぁ、そうじゃな。
儂も同じよ。
[気付こうが気付くまいが、やることは変わらない。
男の装備、ここまで交わした言葉、立ち居振る舞い、その全てが答えを示している。
男にこの身を現したのは、真の姿を示すのみならず。
この身が一番純粋な力を揮えるから]