……しかし、埃っぽいな。[透明板の、見えやすい角度調整をやりながら、ぼそっと小さく呟いた。15年誰も足を踏み入れなかったフロアは埃っぽい。旅の途中や戦闘中はその程度気にしないが、ごろごろ寝転んで見るのには適さない。ついでに言うと、座っている椅子も硬い。クッション買いに行くのも遠いしなー、でも掃除めんどぅいなー、埃まみれになりながらの戦闘とかもどうなんだろなー、大事なセリフを言う時に埃で咽たら台無しだよなー、と魔族は一人、思うのである。]