親切にしてくれた娘さんの手を握って、
今ぜひ度お礼をさせてくれっただけだろう?
――なんで公衆の面前で、俺の首をかっきるんだ!
[怒りに任せ、剥がれろとばかりにソマリのワンピースの衿元を掴み上げ]
お陰で騒ぎになるわ、
娘さんは逃げていくわ、
当分あの村には入れそうにないわ、散々だ
あとな、お前に嫁役や子供役を頼んでみろ
母さんにバラされたく無ければ――って、
脅されるのが目に見える
……まァ、よっぽど困った時には、考えんでも無いが
[珍しく抵抗せずこちらを見上げるソマリの全身を、
改めて――…見詰める]