……餌の分は、仕事をせいよ、桜月。[呼びかけに応、と返すが如く太刀が震える。紺青は、刃握り直して地を蹴る牙>>*12をひたりと見据える。応じて駆ける雷獣の気配を感じ取りつつ魔は一つ息を吐き、左に手にした扇を開いて打ち振った。場に留まる動きは、放たれる双牙を再び受けるかにも見えようが。牙が捉えし姿は、その瞬間に漆黒に散り果て、消える]