[ 飄々とした態度、笑顔。
胡乱とも呼べるような冷えた目つき。
けれど、画家が気にすることはない。 ]
…自分を取り巻く平穏が脅かされるのが怖いだけ。
大概の人間と動機は大して違うまいさ。
只、平穏が欲しい。それだけなんだよ。
[ ―― 淡々とした口調は崩れない。
それだけを求めて生きてきたから
今更口に出すことほど簡単なこともない。 ]
きみが話したいと言うのなら話を聞こう。
[ 自分が語った分だけ聞く姿勢となる。
それもまた、この画家には自然なこと。 ]