[ 仲間と呼ぶには薄弱過ぎる繋がり。 もう行くわと言われたら それじゃあまた会う日までとでも 行って見送ろうとする程度の細い糸。 そこに引っかかった者がいた。>>*7 ] おやおや立ち聞きとは趣味が悪いねえ。 でも――そう、折角だから答えよう。 ボクはね、決してこの国は嫌いじゃないよ。[ 臆面も恥じらいもなく淡々と言い放つ。 傍らの彼女が彼を知らぬようなら、 諜報者《ソマリ》の名程度は伝えよう。 ]