[辿り着いた洞穴は思いの外小屋に近い。
2、3度瞬きをして目を慣らせば、暗闇とて概ね見える夜行性。
それに、自分は「うさぎ」だ、視力が余り役立たなくたって、音を拾えば凡その景色は判る。
其処に居るのはゲルトと、ローゼンとシェイ、多くとも3人だと思っていた。…けれど、なんだか気配が多い。
>>+2ほんの僅かで止んでしまったけれど、笛の音が聞えた気がした。まさかカスパル?も、居るのか…?何故?
ロー・シェンに背を見せるつもりはないから、追い抜く事はせず、彼の歩みに合わせて、洞窟の皆の元へと顔を出しただろう。
怪訝な顔をして首を捻る。レトは兎も角、カスパルは皆で閉じ込めたんじゃなかっただろうか?
…何故一緒に居るんだろう?
赫い眼を光らせて、ゲルトとカスパルの会話に耳を欹てた*]