[届いた聲>>*7に、白い狼の身体から抜け出す様にやはり同じ姿の狼が起き上がる。銀を通り越した透き通ったガラス玉の瞳。だがガラス故、跪いて名を呼んだ相手をそのまま映す。首をゆっくり動かして、周囲に認識票を見つけるとその主を探してやはりゆっくりと首を動かし、秘名を呼んだ男へと視線を戻した]……ルビー、ボルドー、ブラッド…よく生きた[それだけ言うと、吹き荒ぶ風に白い輪郭を崩していく。吹雪に全て輪郭が飛ばされた最期。風の音が狼の遠吠えの様に響いた]