[おそらくは何故「自分が襲われたのか」であろうけれどゲルトの小さな呟きを聞く権利は、自分には無かったと褐色のオオカミは渇いた笑いをひとつ零し闇の中で瞼を閉ざした。誰かと床を共にしているはずの自分が何故、うさぎ達を襲えるのか自分にさえ、その理由は解らぬまま。今夜は、ルートヴィヒの作ったホワイトシチューとブレッド。洞穴へ差し入れたのは果たして何時の事だろう*]