断ち切れ![短い紡ぎと共に弓弦をかき鳴らし、直後、右手を大きく振るう。風の刃が迫る十の幾枝かを斬り払うが全ては往なしきれれず、左の上腕を一撃が掠めた。斬り払われたものの内一つは、斬られたというよりは引き千切られたような態を成していた事には気づかれるや否や] とりあえず、弾くには問題ないが……。 引く方も、行ける……か![衝撃に顔をしかめるのは刹那、態勢を整え、射撃の構えで弦を引く。そこに生じるのは、真珠色の光の矢。素早く放ったそれは、左に受けた衝撃故か、やや軌道の甘いもの。*]