あ…
[今度はアイリに、宥めるように抱き締められて、背中を優しく叩かれた。
ローレルと言い、さきほどからみっともない姿をよく晒してしまう。
情けないなとも思ったが、今はこの安堵感が心地よくて。されるがままに身を委ねる。
これがゲームの演出のひとつだと、終われば元に戻るのだと言われれば、少しだけ安心してひとまずは落ち着きを取り戻すことが出来た。]
…よくわかんねーし、ドロシーが誰なのかもしらねーけど…とりあえず、わかった。こんな世界に一人ぼっちじゃ、寂しいもんな。
けどさ、後でちゃんと教えろよ?この赤い世界の事とか、アイリのねーちゃんが何者だとか、オレはどうなったんだとか。その辺の事。
[言いながら差しのべられた手は取って、赤の世界の背景に溶け込むように歓談をしている自分達へと一度振り向いてから、アイリの案内に従っただろう。]**