――無事です。
私が攻撃を仕掛けましたから、カルパスが無事かどうかはわかりませんが。
[当の本人に聞こえているかもしれないと知って「カルパス」と呼んだのは、あからさまなあてつけである。
コンラートへとつっけんどんな声を返して、宙を睨み据えた]
貴方は無事ですか、コンラート。
貴方にとって、優しくない天候でしょう。
[外の吹雪は、水属性の魔女たるセルウィンには加護のようなものだ。
しかし火属性の魔女の彼にとっては、災厄に他ならないはず。
先ほどの様子を思い起こし、少しだけ声を和らげて彼の身を案じる]