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[狙われた側の腕を持ち上げると、足元から影が、ザアッ、と持ち上がる。
壁にも似たそれもまた実体はなく、槍がその上を薙げば難なく切り裂かれた。
直後、その奥で金属音が鳴り響く]
……ふーん、軽量化とか、そんな感じ?
[いつの間にか装着した、籠手に付いた鉤爪で刃を受け止めて、横目でヤコブを見遣った]
その割りに体重の乗った重い一撃だね。
やだなー、相性悪そー。
[元々機動力を活かした戦い方をするため、受け止めるといった行動はあまり得意ではない。
相手が素早さと重さを兼ね備えるというならば、これほど厄介な相手はいない]