[竜神としての武の素養はあれど、慣れぬ二足の体捌きでは、空舞う相手への対応は不利と思われた。 ならば――と地上にて身構えた蛇竜の身に白き蔓の如きものが這う。 無光沢で硬質なそれらを枠組みとして膜が張り、鱗が生じ、衣の上から上半身を覆う鎧となる。 同時に掌中に生み出されるのは、枝分かれした革紐の先に鉤爪のようなものがついた鞭][どこか生命を思わせる素材のそれらこそ、蛇竜が生み出し操る武具だった*]