【独】 【信】狂信者 ジムゾン

>>-1008

[何故、こうなってしまったのだろうと…は不満を露にする。
「ダーリンだって、エディやシグと…」
…の言う通り、初めは…は恋人であるレトの浮気を非難していた筈なのに立場が逆転している。今度は自分の不貞を責められるが納得がいっていない様子だった。

それなのに、「目を瞑って。歯をくいしばって？」という相手の要求に大人しく従ってしまう。
どんな仕打ちを受けてしまうというのか、…は身体を強張らせた。知らず知らずに顔を俯かせてしまう。

まるで許しを求める様に頭を垂らす。俯く…の頭上に懇願するレトの声が降ってくる。]

浮気なんて私は…、してませんよ。
貴方こそ他の方に目移りしてばかりじゃないですか。私に飽きたならそう言って下されば…っ。

[浮気なんて止めて欲しい、とどの口が言うのか。…は思わず反論するが不毛なやりとりに思えて仕方なかった。
「ちゃんと歯をくいしばってて？」と言われる。そのまま歯を噛み締めたのはレトの命令を利いた訳ではなく悔しさからだった。

私は貴方だけのものだと何度も伝えているのに、もどかしい。]