[紙の様に容易に裂かれていく衣服。
皮膚に刻まれた傷は浅く、しかして使用されたその刃は]
ぐッ、 ……ン、やッ…。 ぁ、むり…、ッ――!!
[先程腰を打った電撃の刃。それが皮膚の内側からじっくりと痛みを侵していくものだから、もはや男にとっては狂気の沙汰である。
呼吸は荒く激しくなり、次第に殺しきれない細い悲鳴が漏れ始めた。
それが自分で許せないと言う様に、強く歯噛みして。
終いには自分の手首に千切れんばかりに噛みついて、もがくように悪夢の時間を耐える]
――――ッは、はぁ…。もう、っい、いですか…?
[ぐったりとしながら、手の止まった彼女に問う。
鈍りきった思考は、その言葉の意味する所に直ぐ気付けず。
這う舌にぞくりとした後、首筋に立てられる、牙]
……んッ。
[散々痛みを受けていた身体は、その刺激を素直に快楽として受け止めた。逃避にも近いような高揚に浅い息を吐き、我に返る]