[いや、それも違うな。貴方は貴方で、俺は俺だから。俺は見た目が似ていただけで、全く別の人間だったから。だからどうやったって兄さんの穴は埋められない。その事に薄々気付いていながら、一人でもがいていた俺は醜かっただろうか。でも最後にそれに気付けただけ良かったのかもしれない。構えずに人と言葉を交わす事が出来たから。貴方の親友とも話せたんだ。あの人にとっても貴方はとても大切な友人だったと。貴方に聞かせて貰った通りだと分かって、本当に良かった。]