――――……ぶはっ!!
い、いいいいきなり何すんだ、こういうのは同意の上でだな……!
[唇に触れた温かさが離れるまでの間は息を止め、短くも長くもない
一時が終われば、案の定大きな息継ぎ。
何とも色気の無い線の越え方だと思うが、間髪入れずに
突きつけられた「お返し」の催促に、袖を掴んでいた手を離し、
必死で如何したものかと考えた。]
え、お返し……?
俺からも、その、するの?
[それとも別の何かで応じれば良いのだろうか。
すぐ目の前に在る彼の笑みが、邪な何かの欠片すら見えない
だけに何処か恐ろしく見える。>>-914]