[数を数えながら、首輪に触れる。
キツくはないけれど外れないそれ。嵌められた錠を指先で鳴らす]
きゅうじゅうご……きゅうじゅうろーく、
[古の魔獣を封じ続けるのは困難。
だからこの首輪は、少しの魔力で最大の効果をもたらすように出来ている。兎自身の 自制 を助け、意識下無意識下の兇暴化をさせないことで]
きゅうじゅう、はーち。きゅうじゅうきゅーう
[兎は狐が好きだ。
話して、撫でてくれた人。上品な笑み。血を舐めさせてくれて、
痛くないように血を吸ってくれた。
だから、ジャンを殺したい気持ちで胸がいっぱいになったりは、しない]