[優しく髪を撫でていた手で聖前の顎を捕らえ、逃れられないうちに彼の唇を己のそれで塞ぐ。一瞬というほど短くはなく、長くもなく。初めてのキスは、聖前の同意を得ずに奪われた。]お前の唇……、やわらかいな。[潤んだ瞳を見つめながら堂々と唇泥棒を宣言し、]人目のない所ではいいんだろ?ほら、お返しは……?[無邪気な笑みを浮かべて、彼の反応を待った。**]