【独】 脚本家 アリーセ > 【秘】 貧相な青年 オズワルド

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[望んだ言葉をそのままくれず余計なスタッフロールまで教えてくれる表情は、悪人のそれにしては幾分か惑いが見えるようで、揺らいでしまう]

……もう、本当に一筋縄じゃいかない人ですね。
騙してくれる気、無いでしょ。

[ああ困ってしまうと嘆息]

船板よりも命綱よりも何よりも、一番のお荷物は私なのに。

[抱え込んで沈んでやると、それが幸福なのだと言ってくれる。笑みに困惑を滲ませるしか無い。
優しいのか優しく無いのか分からない軽口を封じようと、彼の口元に指を押し当てる]

それ以上は何も言わないでください――怖くなってしまうから。
欲張って、一緒に溺れる以外許せなくなってしまいそうだから。

[裏切りも心移りも楽しめるように予防線を張っているというのに。
追い打ちを掛ける様に重ねられる言葉にじりじりと予防線の後退を余儀なくされて。これ以上聞けば騙され楽しむ余裕を失ってしまう。
両腕を首に回して引き寄せ、そのまま声を封じようか]