[息子が駄目なら親の方。ひんやりとした眼差しで忠告をすれば月1ぐらいならば、という声>>-645
二度と来させないようにしろ、と視線だけで凍り付かせそうだ。
腹黒眼鏡のはげるぞ、という言葉は聞こえなかった振りを決め込んだ。
気紛れが遺伝か。あの時だけの出会いと思えばこその反応も多々あったようだ。
無機質な青が何もない空を見つめ――塔を顕現させようとした時に
地の底を這うような声がした。ちらり、かすかに振り向く。>>-647]
何度も言った筈だ。気易く触るな、と
[平然と冷えた声音で応酬した。不満なら二度と来るな、と吐き捨てるように言う。
陽の光と青瞳が反射し――蜃気楼のように消え失せた塔が現れた。一歩、ヤコブが入ればすぐさままた蜃気楼のように消えただろう。]