…しかし、[>>-568畏まるな、と言われ、すいと顔を上げる。そんなやり取りはかつて学館にいた頃にも交わしたか。旦那とは――と聞かれれば苦笑を浮かべて首を振り]…いいえ、まだ。待ってくれているのでしょうか。逢えたらどんなにいいかと思うのですけど。[白銀の甲冑の胸元に手を当ててそっと枯色の瞳を伏せる。それも束の間。]――先生は、逢えましたか?[問い掛けながら、同じ立場の彼を見やる。相手も妻を亡くしたと聞いた事はあっただろうか。]