>>-211[二人きりの砂浜。開かれたカレルの双眸に、自分の瞳が映し出されていた――…ずっと、哀しげに何処か遠くを。赤の世界を見つめていたその瞳を、間近で見据える。――きっと、これからも赤の世界はカレルと共にあるのだろう。けれど、それもまた、彼の一部なのだから。だから自分も、それと共に有れれば良い。離さないと、そう伝えた言葉通りに。ようやく重ねられた、互いの唇。割り入れる様に侵入させた自らの舌で、カレルの舌の付け根を絡め取り、強く、緩く、吸い立てた――]