人狼物語−薔薇の下国

215 龍海乱舞 ─南方海域波乱航─


【独】 つむじ風の白狼児 ゲルト

― 幕間/シュタイフェ・ブリーゼ派遣後のユウレン王宮・宰相執務室 ―

「……で。
 出航間際の慌ただしい所に、宰相権限であれこれ捻じ込んでったのは、どーゆー理由なわけだ、メル殿」

[軍務総括の問いかけに、宰相は花茶を準備しつつ、薄く笑んだ]

「……『糸』を繋げておくのも悪くない、と思ったまでですよ」

「……『糸』?」

[聞き返す国王にも、にこりと笑んで。
宰相は手際良く淹れた花茶を、二人の来訪者へとすすめる]

「シンシャが海洋開発を進めて行けば、遅かれ早かれ、群島とはぶつかるでしょうね。
 それがどのような形であるとしても、ただ、真っ向からぶつかるだけ、というのは芸がないでしょう?
 あちらとて、一枚岩の同盟ではない……内から揺らすための道作るための『糸』はあってもよいか、と思えましたので」

(-509) 2014/07/15(Tue) 10:03:52 (tasuku)

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